主日礼拝	「平安の恵み」	２０２１年１月３日 　松下 信 牧師
	ヨハネの福音書２０章１９節～２３節
１．不安と恐れの中に生きる現代の人々 　この時代多くの人々は様々な不安や恐れ、孤独 の中に置かれていると思います。不安や恐怖 から 解放される方法は色々あることでしょう。その中で、私たちキリスト者は、神と聖書のみこと ばに その解決の道を求めたいと思います。 ２．平安の恵み 　イエスさまが復活された日の夕方、弟子たちが 身を潜めていた部屋にイエスさまが入って来ら れました。イエスさまは真ん中に立たれ、弟子たち に「平安があなたがたにあるように」(ヨハネ 20： 19,21）と言われました。いのちの危険にさらされ、祭司長たちを恐れていた弟子たちに、 今一番必要 なものを与えられました。主をなくし、心空しく し、落胆している弟子たちは、主の お姿を見て、一 安心したのではないでしょうか。喪失感、孤独感、 恐怖感などのあらゆる不安と 孤独の中で戦ってい た弟子たちにとって、イエスさまが復活し生きて おられて、「平安があなた がたにあるように」と励 まされたことは、非常に大きな力となりました。「平安」とは何でしょう か。「平安（平和）」をヘ ブル語ではシャロームと言います。「平安」とは神 が与えてくださる 賜物であり、単に魂の平安にと どまらず、いのちを保つために必要なすべてのもの、物質的なもの から精神的なものに至るあらゆる必要が満たされることを意味しているのです。社会が平和であ り、肉体的・精神的・霊的に健全で あり、安全が守られ、繁栄するようにとの祈りの 結果として もたらされるのが「平安（平和）」なのであります。 ３．平安を人々に分け与える使命 　平安を与えられた主は、「あなたがたがだれかの 罪を赦すなら、その人の罪は赦されます。赦 さずに残すなら、そのまま残ります。」とも語られまし た(ヨハネ20：23)。私たちは自分自身に 与えら れている平安に満足するだけであってはならない。 主にある平安を他の人々に分け与える べきではな いか。イエス・キリストにあって罪赦された者と して人々が自分に対して犯した罪を 赦しなさいと イエスさまは勧められています。 　罪を赦すことは、愛することです。他者の罪を 赦すことによって、平安が広がってゆくのです。 自分自身の力ではなく、聖霊に満たされて神の知 恵と力によって証することができるのです。 人々 の罪を赦し、人々を愛することができるのは聖霊 なる神の力によります。こうして、全世界 にキリ ストの愛は浸透していくことができるのです。復 活の主の臨在は、私たちの不安を取り除 き、すべ ての必要を満たしてくださいます。 【 結 論 】 　イスラエルでは、朝も昼も夜も、出会ったとき も、別れるときも、どんな時であってもシャ ロー ムと挨拶します。シャローム・・・「平安でありま すように！」との挨拶は、そこには多く の祈りが 込められています。 　　「お元気で！」、「家族みんな仲 良くやれよ！」、「仕事がうまくいくように！」 　　「平 和に暮らせるように！」、「主の恵みがあなたにあ るように！」。 　新しい年、皆様の上に主の平安が豊かにありま すように。シャローム。