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「勇気を出しなさい」 2007年11月4日


松下 信 牧師
使徒の働き22:30−23:11
第3次伝道旅行を終え、エルサレムに戻ったパウロは、身をきよめて宮に入ることにしました。
彼が律法を軽んじているという噂が広がっていたからです。 しかし、そのきよめの儀式が終
わろうとしていた7日目に、アジヤから来たユダヤ人たちは、パウロが宮にいるのを見て、
ギリシヤ人を神聖な宮の中に連れ込んでいると誤解し、全群衆をあおりたて、彼を捕えて殺そう
としたのです。 
ローマ軍の出動によって難を逃れたパウロでしたが、いま、ユダヤ人議会へ連れ込まれ、大祭司
などの面前で取り調べを受けることになりました。


1.自分の立ち位置を知れ(1−5節)
 パウロは議会を見つめて、こう言いました。 「兄弟たちよ。私は今日まで、全くきよい良心
をもって、神の前に生活して来ました」 (23:1)。そこがユダヤ人の最高議会(サンヘドリン)
であっても、パウロは全く萎縮することなく、大胆にまた正直に、自分の思いを吐露しました。
あなたは、自由を奪われ、命の危険を感じているときも、なお、大胆に「イエスさまを救い主
と信じている」と証しすることができるでしょうか。私たちは、いまどこに立っているのか、
どのような立場に立たされているのかを知り、自分のことをしっかりとわきまえて行動すべきで
はないでしょうか。 これが大人の姿であり、成熟したクリスチャンのあり方なのです。


2.相手の立ち位置を知れ(6−10節)
 パリサイ人は「死者の復活」を信じ、反対にサドカイ人は「死者の復活はない」と信じていた
ことから、パウロは「兄弟たち。私はパリサイ人であり、パリサイ人の子です。私は死者の復
活という望みのことでさばきを受けているのです」(6節)と叫びました。すると、議会は紛糾し、
パウロの裁判は棚上げにされてしまいました。


3.主の立ち位置を知る  
 主イエスの立ち位置は、エルサレムという限定された地ではなく、全世界であります。
その視野も限られた地域に向けられているのではなく、全世界に向けられています。 
パウロに、宣教の扉が開かれていることを示されるために、その夜、主はパウロのそばに立た
れました。 彼の異邦人宣教師としての使命は、エルサレムで終わるのではなく、さらに
ローマへと向けられ、拡大してゆくことを改めて示されたのです (23:11)。  
私たちは、常に目を上げて歩まないと、小さな自分の世界に閉じこもってしまう傾向にあると
思います。 主が求めておられることは、全世界に福音が宣ベ伝えられて、ひとりでも多くの
人々が主イエスを救い主として信じて救われることであります


【 結 論 】
 「勇気を出しなさい」と、主はパウロを激励しました。 おそらく、主はパウロが眠っている
ときに、心も体も疲れきって身を横たえていたときに、彼の枕元に立たれたのではないでし
ょうか。「勇気を出しなさい」(イザヤ40:27−31、43:1−3参照)と、主はあなたにも語り
かけておられます。


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