「キリストに近づく」 | 2014年4月6日 松下 信 牧師 |
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使徒の働き2:42-47 | ||
T.序論 (教会にとって、なくてはならない交わり) 使徒の働き2章42節に「彼らは使徒たちの教えを堅く守り、交わりをし、パンを裂き、祈り をしていた。」 と教えられているように、教会には交わりが必要です。 「交わり(コイノニア)」 とはどんな意味があるのでしょうか。 ギリシャ語辞典によれば、@交わり、交際、A団体、精神、協力する心、B交わりのしるし、 C共有、分け前にあずかること、参加などの意味があることが分かります。 交わりとは、共に何かすることによって互いをよく知り合うことです。 食事、会話、祈りなどの 手段によって、相手をより深く知り、また心の交流を通して信頼関係を築いていくことです。 U.交わりとは「分け与えること」 しかし、それだけではありません。交わりとは、分け与えることなのです。 自分の持ってい るものを相手に差し上げて、神の恵みを共有することなのです。それが物であったり、目に 見えないもの(心・知恵・力)であったりもします。 相手の話に耳を傾け、相談にのり、その人 のために祈ることや、相手の人と一緒に時間を過ごすことなどは、まさに目に見えないものを 分け与えることです。 V.キリストに近づくために パウロはピレモンへの手紙の中で次のように語っています。 6節を直訳すると以下のように なります。 「あなたの信仰から生ずるキリストとの交わりが、行いによってあかしされて 、私たちの中におけるすべての善の知識を深め、かくして、キリストに近く導かれるよう に、私は 祈ります。」 (ピレモン6節の直訳) そうです。 私たちキリスト者の交わりは、もちろん兄姉との交わりですが、その中にイエス・ キリストがいつも共におられます。 兄姉の交わりは、主との交わりでもあるのです。 使徒ヨハネが語っている通りです。 「私たちの見たこと、聞いたことを、あなたがたにも 伝えるのは、あなたがたも私たちと交わりを持つようになるためです。私たちの交わり とは、御父および御子イエス・キリストとの交わりです。」(Tヨハネ1:3) 「朱に交われば赤くなる」 ということわざがありますが、悪い仲間と交われば、悪い心を持つ 、悪いことをする人になるという意味です。 私たちがイエス・キリストとの交わりを大切にして いくなら、ますますキリストに近づき、キリストに似る者とされていく。 正しいことを知り、正し いことを行う力も備えられていく。 神の恵みの中で神を賛美し、神に感謝する者として喜びを もって生きる者とされるのです。 【 結 論 】 私たち(教会)は、兄姉との交わりを通して主イエス・キリストとの交わりにあずかる者とされ ます。 主イエス・キリストとの交わりは、私たち一人ひとりを豊かに富む者とする交わり です。 「主は富んでおられたのに、あなたがたのために貧しくなられました。それは、 あなたがたが、キリストの貧しさによって富む者となるためです。」(Uコリント8:9) |