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主日礼拝  「一人ひとりが大切」 2016年4月10日


 松下 信 牧師
エペソ人への手紙 4章16節 
Ⅰ.人間のいのちは神に創造されたから尊い
この地球上には、現在およそ73億人の人々が生活しています。 毎日どれだけ多くの食糧や燃料
が消費されていることでしょうか。 また国家、民族、言語、宗教、文化、思想などの異なる人々が
共に平和に暮らすことは、非常に難しいことです。 人のいのちは尊く、かけがえのないものです。
神さまは人間を愛されていること。 また神さまが人間を創造されたことが、いのちが大切であると
考える理由です。  人間のいのちは神さまによって造られたからこそ尊いのです。神さまがあらゆ
る被造物を創造されたとき、人間をほかの被造物とは区別して特別な存在として造られました。
神さまのかたちに造られたので、人間はほかの動物とは区別され、尊い存在に造られたのです。
(創世記1:26-28)

Ⅱ.不信仰と堕落の果てに  
しかし今、多くの人々は神を信じていません。 神の存在も、神が生きておられるお方であることも
信じません。 さらに、人間が神のかたちに創造されたことも信じません。人類は猿から進化して現
在のような存在になったと考えているからです。 神の存在を否定し、神の創造のみわざを否定す
る人々の中に、「いのちの尊厳」 を確信する根拠はありません。 今、衝動的に命を傷つけたり、
奪ったりする事件が日常的に起っていますが、神不在の時代にあっては、あまりに当然なこととい
えます。 社会の中からいじめやさまざまな暴力などがなくならないのも、「神のかたちに造られた
ので、いのちは大切なんだ」 という真理が、人々の心の中にとどまっていないからなのです。

Ⅲ.神の愛と創造のみわざの真理のうちに教会は築き上げられる
人間社会の中で 「いのち」 が軽んじられている現実がありますが、神さまは一貫して 「一人ひとり
が大切」 であるとのメッセージを語っておられます(申命記32:10、イザヤ43:4)。
神さまが私たち一人ひとりを創造されたので、私たちは尊いのです。 神さまが私たちを愛しておら
れるゆえに、「一人ひとりは大切」 な存在なのです。 これが聖書の教えです。 今年度年間主題は
「一人ひとりが大切」 です。教会の中においても、「一人ひとり」 は大切ないのちです。
一人ひとりの尊厳は守られるべきであり、愛のうちに教会は築き上げられるのです(エペソ4:16)。

【 結 論 】
「世界で一番貧しい大統領」 と呼ばれたホセ・ムヒカさんは、南米ウルグアイの前大統領です。
彼は大統領のときの報酬を人々に分かち合い、「公平な社会に向けて」 富の再分配をし、公正な
社会を目指すべきだ」  と主張しています。  国家において為政者が富を独占せず、それを分配す
るように努めるなら、その国は貧富の差がない豊かな国になります。
教会も兄弟姉妹が主にあって互いに愛し合い、恵みを分かち合うなら、「一人ひとりのいのちが大
切に」 される群れとなります。

神さまが私たちを愛され、私たちを創造されたことを感謝し、主の御前にあって「一人ひとり
が大切」であることを心に刻みましょう。


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