HOME 牧師メッセージ
 
平和祈念礼拝 「戦争を引き起こすもの」 2020年8月9日

 松下 信 牧師
エペソ人への手紙6章10節-18節
8月15日で敗戦から75年の節目の日を迎えます。本日の平和祈念礼拝は「戦争を
引き起こすもの」という主題でお話し致します。今も世界のどこかで紛争や内戦が行
われています。なぜ世界から戦争がなくならないのでしょうか。

Ⅰ.霊的な戦いである戦争
 戦争は神と悪魔との霊的な戦いであります。戦争を引き起こし、世界に争いと破壊
による混乱をもたらす元凶は悪魔であると聖書は教えています。悪魔とは目に見えな
い霊的な存在です。サタンとも呼ばれていて神に敵対する存在です。悪魔には悪霊と
いう多くの軍勢が付き従っています。人間はこの悪魔に支配されている存在でありま
す。 世界と人間の歴史のすべては、強力で大きな霊的戦いが行われている闘技場で
あると聖書は教えています。一方は「神と天の軍勢」であり、他方は「悪魔と地獄の
軍勢」であります。聖書によれば、それが人間の歴史すべてに関わる根源的な理解で
あり、霊の世界の解説であると教えています。「私たちの格闘は血肉に対するもので
はなく、支配、力、この暗闇の世界の支配者たち、また天上にいるもろもろの悪魔に
対するもの」(エペソ6:12) であるとのみことばから、パウロは戦争が霊的戦いと
深く関わっていると教えています。

Ⅱ.不法と反逆を行わせる悪魔の誘惑
 悪魔は知性を攻撃して不法を行わせます。悪魔がエバを誘惑したときに、悪魔はエ
バを攻撃して不法を行わせました。神はエデンの園でアダムとエバに守るべき掟(お
きて)をお与えになりました。しかし悪魔はエバの心に疑いを起こさせ、不法と反逆
を行わせようと、彼女をそそのかしたのです。法と秩序を無視し、その法を自分の思
いどおりにせよと、そそのかしました。これが戦争の究極的な原因であり、悪魔の誘
惑によるものです。人々は協定事項に署名し、会議で厳粛な制約を決定したにもかか
わらず、突然、自分勝手な理由ですべてを破棄するのです。それが戦争の原因では
ないでしょうか。悪魔は不法と反逆を作り出している張本人であります。

Ⅲ.個人の自尊心こそが戦争を引き起こす根本原因
 悪魔は尊大に構える心であり、うぬぼれをもたらす個人の自尊心に働きかけてきま
す。あらゆる戦争が、実にこの自尊心の問題に最も多く起因しているのではないでし
ょうか。個人的争いの原因も、国家の戦争の原因もこの自尊心からきています。それ
はいつも人と人との間に嫉妬と羨望と対立をもたらします。自尊心は貪りと利己心を
伴います。自分を第一にし、自分が特別な者であり、あらゆるものに対して権利を持
っていると思うようになります。国家においても同じことが言えます。何の理由もな
いのに他国民を攻撃し、征服し、自分のものにしようとするのです。それは貪りであ
り利己主義であります。まさに、地の深いところに落とされた悪魔が、天上で神に仕
えていたときの「自尊心、うぬぼれ、尊大さ」の現れであるとも言えます。
それこそが、悪魔自身が堕落した根本原因でもありました。

【 結 論 】
 私たちは如何に生きるべきでしょうか。 第一に、私たちは戦争のあらゆる原因を
避けるよう努めなければなりません。第二に、どんな理由があろうとも、侵略戦争は
拒否すべきであります。第三に、他国が侵略してきた場合、侵略を阻止し悪を罰する
ために武器を取って戦うか、それとも戦わないかであります。やがて真の平和が訪れ
ることを信じて、主の守りを信じて祈り続けてまいりましょう(エペソ6:18)。

ページトップへ