主日礼拝 | 「長老たちの選出」 | 2021年10月3日 松下 信 牧師 |
使徒の働き 14章21~28節 | ||
Ⅰ.序 デルベでの働きを終えたパウロとバルナバはリステラ、イコニオン、アンティオキアへと引 き返しました。 これらの町々において、ふたりは弟子たちを信仰にしっかりととどまるように と励ましました。 また救い主イエスを信じて救われた人々のために、教会ごとに長老たちを選 び、断食して祈った後、弟子たちをその信じている主に委ねました。 今朝は23節の「教会 ごとに長老たちを選び」というみことばから教えられたいと願っています。 Ⅱ.長老の選びは神の御心と召命による 長老とは何でしょうか。 旧約時代において、イスラエル人が部族制のもとにあったとき、 権力は家族、氏族、部族の長に与えられていました。 「長」とは、一般的に言って、最も分別 のある年齢であるか、あるいは老年であるかという理由で「長老」と呼ばれていました。 次第に「長老」という呼び名は年齢によるよりも身分の高いことを意味するようになり、政治 に参加する者や社会の指導者たちに対して用いられるようになりました。 新約時代における 長老は神の選びと召命によって立てられました(使徒20:28)。 また、長老の任命は使徒の 按手などによってなされました。長老には按手を受けることにより、聖霊の賜物が与えら れました(Ⅱテモテ1:6-7)。 パウロとバルナバは自分たちがいなくなった後、弟子たちを 導く霊的リーダーである「長老」を選びました。 長老は教会ごとに選ばれました。長老は個 々の教会にあって、使徒の代わりに役割を果し、使徒との連携の中で活動しました。 長老は 預言や伝道の面で群れを指導し、牧師または教師としての働きもしました。 40年近く横浜白山道教会を導いてきましたこのしもべも、教会を去る日のことを考えると とても寂しく不安であります。 それ以上にパウロとバルナバが救われて間もない弟子たちを 残してこの土地を去ることが、どれほど心配で不安であったかは想像に難くありません。 Ⅲ.礼拝と祈りの大切さ (主を信頼し、すべてを主に委ねること) パウロとバルナバが長老たちを選び、最終的にしたことは、祈りでした 。断食して祈った のです。 それはシリアのアンティオキアからパウロとバルナバが異邦人伝道に遣わされたと きに兄弟たちがしてくれたことでした。 神の前への祈願は断食がつきものでした。断食に伴 う肉体的苦痛をとおして、深い罪の自覚と恐れをもって、神に近づく者の熱心な祈りと悔い 改めを表現しています。 しかし、断食による祈りは形式に偏り易いのです。 真心のないまま に形骸化していく危険性があることを知り、絶えず自らの信仰を吟味していかなければなり ません。 大切なのは神を敬い恐れる礼拝と祈りの心であります。最終的に、パウロとバルナ バは長老たちを選出することの大切さを覚えるとともに、主を信頼してすべてを主に委ねる ことを忘れませんでした。 【 結 論 】 教会には霊的指導者が必要です。 しかし、最終的に群れを守り導いてくださるのは主で あると信ずるべきであります。 父なる神、子なるイエス・キリスト、聖霊なる神にすべてを 委ねて礼拝をおささげすべきであります。 私たち教会の中心は、主への礼拝と祈りであると 深く心に刻みたいものであります。 |