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「聖霊なる神」 井上 慎治 牧師
ヨハネの福音書14章16節〜17節 26節
I. みことばと共に働くお方 (Uテモテ 3:16)
 聖書は、およそ 1,500 年の時間をかけて、およそ40人のそれぞれ違った背景を持つ人々によって
執筆された書物です。しかしそれは、「神の霊感によって記された」とある通り、実は、聖霊なる神
が、バラバラの時代、バラバラの背景を持つ聖書記者たちを動かして、神のことばである聖書を記さ
せたということなのです。大原則として、聖霊なる神は、みことばと共に働くお方であると言えます。
旧約の預言者たちも、使徒の働きに記される聖霊降臨から始まる教会誕生の出来事も、すべてみこと
ばと共に働く聖霊のわざであると言えます。聖霊に促されたキリスト者たちが、旧約聖書に預言され
ていた救い主は、十字架にかかられたイエス・キリストなのだと説き明かしたとき、それを聞いた
人々の内に聖霊が働き、イエスを救い主キリストだと信じる信仰が与えられ、そして教会が誕生して
いきました。このように、聖霊なる神は、みことばと共に働くお方なのです。

II. 父と子を示すお方 (ヨハネ 14:16−17, 26)
 聖霊は、みことばによって父なる神と子なる神キリストを示すお方です。聖霊が働き、助けてくだ
さらなければ、私たちは父なる神、子なる神キリストを知ることはできず、信じることもできません。
そして、キリストが話したすべてのこと、つまりみことばのすべてを守り行うこともできないのです。

III. 救いの背後で働くお方 (エレミヤ 17:9; ヘブル 4:12; ヨハネ 3:3-6)
 私たちが自分の罪を自覚し、悔い改めることができるのは、聖霊の助けがあってこそ実現します。
堕落している罪人は、自分の努力によって神に立ち返ることができません。聖霊が、みことばによ
って罪人の心を刺し貫いて罪を明らかにし、新しく生まれ変わらせ、キリストに対する信頼を与えて
くださらなければ、救いは実現しません。「信仰義認」は、聖霊の働きによる、神の恵みなのです。

結)  私たちは、自分の救いと信仰人生において自分自身に誇るところが何もありません。
私たちの人格、行い、功績や業績が私たちを救ったのではありません。また、聖霊なる神は風のよう
に捉えどころのないお方です。その働き方は密やかなものですから、聖霊の働きを過度に強調したり、
著しい聖霊の御わざにばかり目を向けさせるような教えは警戒する必要がありますし、自分自身が
そういった罠に陥っていないか注意する必要があるでしょう。 兎にも角にも、私たちの信仰と生活
の唯一絶対の規範は、聖書、みことばです。みことばを読み、黙想すること。神のみこころを知ろう
と、みことばを調べて考えること。その営みの中に、聖霊なる神が働いてくださいます。
みことばによって救われ、そして今日もみことばに示される神のみこころに従って生きることを願う
一人一人に、みことばと共に働く聖霊なる神の豊かな助けがあることを祈ります。  

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